ご興味の無い方、すいません。
ブログでは、折々、カンナにまるわるお話を、ご紹介していきたいと思います。
教室でできた作品は、クオリティーが高いですが、実は、半分は「カンナ」を「正しく使う」ことでそれが実現されています。
今回「使い方」ではなく、「カンナ」という道具にまつわるお話です。
教室では、主に6本の同じ種類のカンナを、使って頂いています。
カンナは、使い込んだらどうなる?
左が、6本の内の一本の教室のカンナの刃で、右が同種類の新品の刃です
左は、日常の研ぎのために、結構、短くなっていますね。
単に短くなるだけでなく、矢印で示した刃の幅も、広がっていきます。
(ご参考)
理由は、刃先側より、上側の方が幅が広く、研ぎが進んで短くなればなるほど、刃幅は広がります。
実は厚みも、刃先側より上側の方が厚く、研ぎが進んで短くなればなるほど、刃先の厚みは厚くなります。
そして、木の台はというと、左が上の教室で使っているもので、右が新品の方の台です。
左の方が、厚さが薄いです。
カンナの台は、木に当てて削る下側の面を、適宜、メンテナンスで削りますので、薄くなっていきます。
カンナの台は、常に同じカタチをしているわけではありません。
季節の湿度・温度変化のために変形し、また、刃の中央部が最も使われますので、木の台の真ん中付近が凹んできます。
そんなことをほったらかしておくと、刃は出てるけど削れない??などのさまざまな不都合が出てきます。
そのため、メンテナンスで適宜、削って調整します。
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ということで、
カンナはメンテナンスを続けると、刃は短くなり、
刃幅は広くなり、カンナの台の厚みは薄くなります。
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今日は、ここだけ、ご理解頂ければ、大丈夫です。
メリットが大きい
曲面用のカンナたちです。
椅子の座面の凹み部分の削りなどに使います。
写真のなかの半分は、通常のカンナを改造したもので、必要な都度、改造して追加しました
過去に、凹みの削りを、いろんな方法で加工してきました。
座繰りカッター、グラインダー、サンダー、ルーター、マルノコの刃の上で材料を回転させるなど、…。
でも、
私の今の結論は、仕上げ部分では、「カンナが最も早くてキレイ!」
私は、道具マニアでもなく、狂信的に入れ込むその信者ではありません。
「いかに早くできるか、いかにキレイに仕上げるか」それだけが目的で、いつも、その方法と道具を模索しています。
でも結局、一周回って、元に戻って、カンナでした。
企業ではなく、一品一品作る個人レベルでは、使える機械・道工具は限られており、そのなかでカンナのメリットは大きいようです。
クオリティー求めるならば、なおさらのこととなり、「正しく使う」ことで初めて実現できます。
実は、「正しく使う」は、理解していると思っているようで、そうでないことが多いのも事実です。