4月からず~っとコロナ休講で、私自身は普段できないことをやっています。
こちらの工房を構えて以来、ひたすら目の前のことをこなすのが精一杯で…、というよりも、仕事がさばけない。
いつの間にか、建屋の中の二つの倉庫、工房の各所では、不要なものや、処理が面倒で未整理なものだけが、貯まり、貯まり、…。
段ボール箱に付けた表示と、実際の中身とが違う!などというのもたくさんあります。
今回、いよいよその無法地帯に足を踏み入れて、…。約10年の垢落としです。
とても時間がかかりましたが、幾分、肩の荷がおりたような…。
さて、今日も、3月に完成した作品からです。
いずれも木工旋盤という機械でつくった作品です。
ひとつは、木の器の系統、そしてもう片方は、椅子の系統。
「木の器」の系統
こちらは、Yさんが作られた作品で、コースの中で最初に作る作品です。
コース内容は詳しくはこちらをご覧くださいませ。→ 《
木の器コース(木工旋盤)》
最初に作る作品では、機械の部位名称から、いろいろな刃物の名称、機械の使い方、実際の作り方、そしてクオリティー。
小さな作品二つを連続して作ることで、一連のことをマスターします。
下の椅子コースで使う刃物も含めてですが、木工旋盤で使う刃物はいろいろあり、一般的な木工とはちょっと違う世界です。
コロナ休講中に、Yさんからご連絡がありました。
「木工旋盤が欲しい! 休講中に何かを作りたい♪」
コースに入られて、「さあ、今から!」とエンジンをかけられたところで休講…、自宅で何とか…。
とのことで、いろいろと木工旋盤や備品のことをサポートさせて頂きました。
木工旋盤は、いろいろ備品が必要になるのですが、これが初めての方にはとてもわかりにくい!
開講してから、Yさんの作品を見るのが楽しみです。
「椅子」の系統
「なんで、これが、椅子やねん?」
と言われそうです。
実は、これはIさんが作られた作品で、木工旋盤で作る椅子のコースで、最初に作る作品です。
加工に慣れるための課題で、この卵をつくります。
この卵が、「スキュー」と「スピンドルガウジ」いう刃物をマスターするのにもってこいなのです。
椅子のコースでは、このスキューを多用するのですが、この熟練度で、加工の速さと仕上げの速さが圧倒的に変わってきます。
ところが、お教えさせて頂いているなか、マスターしづらい道具でもあるように感じます。
刃物で削っている最中の「木と刃のあたりの感覚」が掴めないとなかなか上達しません。
ひたすら、感じ取ることが必要な道具のように思います。
手工具ならではです。
それにしても、Iさんの卵、美しい!!
コース内容は詳しくはこちらをご覧くださいませ。→ 《
椅子コース(ウィンザーチェア)》
卵と同時に、孫の手も練習課題にしています。
<椅子コース(ウィンザーチェア)、北九州市、女性>
◆木の家具工房「メープルモデューロ」
Tel:093-341-0838