木のリビングドア、扉

高級!リビングドア

木工教室ブログ:2021/11/3

本日は、リビングドアのご紹介です。

Kさん、ご自宅のリフォーム中で、リビングの扉を自作されました。


リビングドア


当初、オール無垢材で!などと、

Kさんとあれこれのお話させて頂いていたのですが、


最終的に、できるだけ、扉の重量が小さく、作業量が少なく、材料費がリーズナブルな方が、とのことで、

量産方式の、中が空洞の「フラッシュ構造」のドアを選択されました。


フラッシュ構造とは、障子のような骨組みに、板を両側から貼る構造で、中が空洞で軽くなります。

また、両側から貼る板は合板を使いますので、接ぎ手がなくなり、表面のカンナ仕上げなくなるなど、作業量が減ります。


ドアの取っ手、ラッチ

Kさんが選んだ、黒のマット仕上げの取っ手が、とってもマッチしています。

ラッチ(扉の開きを防止する金具、写真のシルバー部分)も上手に取り付けられています。



ドア、扉の下部

美しいですね。

木の質感があり、また、高級感もあります。



今では、ネット注文で、フラッシュ扉が入手できるようで、便利になったものです。

窓なしのフラットなやつで、2、3万円位、上下の窓枠付きになると、5~15万。

でも、Kさんくらいの高級感で出ているのは、数少なく金額がかなり高い!




ドアの外周のカンナ仕上げ

Kさん、外周に貼ったチェリーの板をカンナで削って調整。



窓が納まる部分の断面が見えますが、

フラッシュの木の骨組み部分と、表と裏の表面に貼った板がわかるでしょうか。


表面の貼る板は、厚さが通常、2.5~4mm、

今回、フラッシュ特有の「ペラペラ感」をなくすため5.5mmを使っています。

また、その板は、表面に木目がプリントされたシートを貼ったものを使ったりしますが、

そこはもちろん、ほんものの木の薄板(突板:0.3mm位の厚さ)を貼った合板を使用しています。



プレス

ちなみに、扉の骨組みに合板を両側からサンドイッチするとき、上のような、プレス機を使います。

上部の3つを下に降ろして、圧着します。


工房の窓枠

窓枠などの基本構造は、工房の扉をご参考にされました。


Kさん、物が大きくて、取り回しなど大変だったと存じます。

でも、素敵なドアが完成して、私も嬉しいです。



<北九州市、女性>



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