今日は、先日完成した、Kさんの本棚です。
完成後の作品の展示中、受講生の方から、
「あれ、すごいですね!」
と、幾度とお聞きしました。
手加工の接合部が、迷いもなくスパーっと、合っている。
教室にお越しの方なら、そのすごさが見てわかります。
しかも、木の表情が引き立って美しく、仕上げも十分。
ベテランの人も感心されていました。
制作されたのは、中学生女子。
家具基礎コースを修了して、1作品目。
全くの初心者でスタートされましたが、集中力が高く加工も早い。
すごいですね。
若い方は、吸収力がすごいから~、
などと、思われる方もいらっしゃると思いますが、
それだけでは納まらない、何か底知れぬ才能を感じます。
実は、この作品が、教室最後の作品。
お父さんが付き添いで、一緒に来られていましたが、
来年、お受験とのことで。
最終日の帰り際に、私はKさんに、
「こちらの世界に来ないで下さいね!」っと、
ガハハッと、3人で笑って、お別れとなりました。
私は、いつごろからか、
木工など、手作り系志望者の方が、「独立したい」
などのお話があると、私は、大方、
「辞めておいた方がいいです」
とお話しています。
コロナを機会に、変化が加速する世の中、
日本企業は、ビジネスとしてのものづくりが、以前より増してムツカシくなっている気がします。
個人となると、更にムツカシイのです。
と同時に、
AIなどが、誰でもできる仕事を代替しようとするなか、
以前より増して、「あなたはどういう人ですか?」が問われています。
そして、だからこその、個人のビッグチャンスがあります。
その意味で、Kさんは、
次の時代に必要な「圧倒的優位な個性」をお持ちだと思います。
うらやましい限りです。
ただ、その可能性を生かすためには、…。
ご自身の才能は、もう自覚されていると思いますので、
「こちらの世界に来ないで下さいね。」
の意味合いは、
「簡単には、こちらの世界に飛び込まないでね。」
でした。
もう、気づいて頂けていると思います。
ふぁいと~。
<北九州市、女性>