下の画像は、額縁コースの練習課題で「かんざし」を入れているところです。
この接ぎ手は、はがき、写真、絵などの軽めのものには大丈夫ですが、重いものには適していません。
以前ご依頼品で、机の広さ程度のステンドグラスの額縁を作ったのですが、このような重いものになると、先ほどの接ぎ手だと持ちこたえられません。
額縁の4つの角には大きな荷重がかかりますので、その場合は、下のような接ぎ手で。
上端留めホゾ接ぎ
私が作った昔の写真が見つからず…。受講生Fさんが机を作った時の接ぎ手の写真です。スイマセン。
教室の皆さんはお判りだと思うのですが、基本は、三方胴付きホゾで(写真は2枚ホゾになっていますが、1枚でも構いません)、表から見える部分のみに、45度(留め)の加工をしています。ホゾ長さは長いのでは後で切ります。
ご依頼のステンドグラスのときは、高価なイギリスアンティークでしたので、額縁が壊れてステンドが落ちたら…、
ちょっと、ビビリながら作業したのを思い出します。
ステンドグラスは、枠に収めにくい?
ステンドグラスは完全な長方形ではなく、ビミョウに菱形や台形になっています。
ということは、完全な長方形で作る額縁に収める場合、上手に設計しないと、裏面からステンドを枠に収めようとしても、ステンドがはみ出て収まらない場合や、表面から見ると枠の方がやや大きすぎて、ステンドと枠の間の隙間から向こうが見えます。
アンティークなど古いものなってくるとネジレもありますので、ステンドを抑える板が本体の裏面からはみ出てくるかもしれません。
設計は、めんどくさくなりますが、コツは、紙の上にステンドを置いて外周をトレース(なぞる)したあとに、寸法を把握することです。
そして、必要な寸法は、
●ステンドの長方形の4辺のうち、飾るとき下になるの1辺を基準に、完全長方形の枠に収めるための必要最小寸法
●また、表から見たとき枠とステンドの間に隙間が出ないような必要最大寸法
●ねじれがあれば、ステンドを台に寝かせて、4隅の角のうち高い部分の高さ
となります。この数値が設計のベースになります。
わかりにくくてスイマセン。お気軽にお電話などでお尋ねくださいませ。
陶器・磁器など、完全な円柱や直方体などではない異形なものを収める木工品を作ることは、時々あることで、基本的な考え方は同じです。(私の場合)
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自由コース 福岡県築上郡 男性>
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