ブログの更新、随分、間が空きました。
いつもご覧いただいている方、申し訳ございません。
受講生の方の作品の準備材料が、
キャビネット、TVボード、本棚、学習机、ベンチ、下駄箱、…などと集中し、
また、8月末から
外国から木工を学びに来られる、あるいは、諸事情で
小学生の方が学びに来られる、
そして、受講生の方が国家試験の
家具製作技能士の受験を希望される、
などと、新しい動きがあり、それに伴う私の準備が必要で…
言い訳ですね。
ここ10年くらい、 目標やスケジュールは作らず、流れに身を任せて、気が向くことだけを追いかけて…。
自由ではあるのですが、今回のようになると、ちょっとキツイ ♪
今日は、6月に完成したSさんの作品のご紹介です。
Sさん、娘さんのご依頼を受けて作られました。
コンソールといって、玄関まわりや廊下に設置して、花を置いたり、上に絵を飾ったり…。
ある意味、機能よりも見た目が勝負。
シンプルに作れば、上に置くものが引き立ちます。
アレッ、何か違う!
Sさん、自宅で、作品のデッサンをされてこられましたが、
そのデッサンがとても美しい。
そして、デッサンは終わっていますので、今度は、実際の構造を決めたり寸法を決めたり実設計へ。
構造は一般的なテーブルの構造に寄せて設計されました。
そして、ある程度設計して、改めて、当初のデザインと比較すると、
アレッ、何か違う!
もともとのデザインと、雰囲気が違うのです。
もとのデッサンの方がイイ。
なんでやねん。
で、Sさんといろいろお話ししながら、
デッサンした素案に忠実に作ろう!!!
となりました。
●脚が天から地に向けて一様に細くなっている。
Sさんの脚は、天板から脚底に向かって、一様に細くなっています。
通常、棚板までがストレートで、棚板から下を細くするのですが、
Sさんの場合、上から下まで、一様に細く見えます。
通常、傾斜した脚に、棚(または貫))を接合すると難しくなるため、
棚から下を細くするのですが、
今回、上から下に向かって一様に細く!
難易度が上がります。
●2段になった天板
天板の形状が、上部と下部で見た目が異なります。
これは、これでひと手間増えます。
ご興味の方へ
はしばめ接ぎ(端嵌め接ぎ)
写真の棚板の構造は、下になっています。
この棚板は、伸縮しますので、伸縮を吸収する措置が必要です。
右側の部材の中央部に、オスの突起が二つでていますが(2段ホゾ接ぎ)、
この接ぎ手の部分だけ左側の部材とガッチリ固定され、
両サイドの背の低い突起部分(小根:コネ)部分は、スライドします。
接着剤は、中央部の2段ホゾ接ぎ部分だけ塗布し、
小根(コネ)部分は、伸縮できるようにするため、接着剤は入れません。
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今回のSさんの作品、
上品、繊細、エレガント、シンプル、優雅、品格、
賛辞の言葉がいくつでも出てきそうで、
私自身に無いものが、すべて揃っていそうで… (^^¥
結果的には、難易度の高い作品になると同時に、他にはない「オンリーワン」の作品となりました。
素敵にできて良かったです。
お嬢さま、喜んで頂けるかな~
<鞍手郡、男性>