子供椅子とサイドテーブルの試作品二つ

楽しいかな苦しいかな、家具の試作品二つ

木工教室ブログ:2024/3/10

今日は、試作品を二つご紹介します。

二つともオリジナル作品です。


オリジナル作品は、作るのにとても汗をかきます。

自分でいろいろと創造を膨らませながら、

楽しくはあるのですが、やはり、生みの苦しみを伴う汗のかかる作業です。


平面のデザインが完成しても、

作ってみたら、実際の姿は、どういう感じなんだろう?

そして、ここの強度、だいじょうぶか?

また、この部分の作り方、どうしよう?

などと、不安が付きまといます。


試作品を作る目的は、最初、自分が思ういろいろなイメージと、

完成予定品とのギャップを埋める作業でもあります。


子供椅子

子供椅子の試作

カッコイイ

このまま大きくして、大人用してはどうかなあ~♪

Kさん、創造は膨らみます。



椅子の背もたれの位置調整

背もたれの、位置決め。

子供椅子の背もたれ

上と下の背もたれの位置を変えて、最適な間隔を探します。



子供椅子の座面の試作

上写真は座面。

座面の前のでっぱりはどこまで出す?

横のでっぱりは?

試行錯誤が続き、あれこれと悩むことが尽きません。

楽しくもあり、苦しくもあり。


こういう作業をしていると、人はおのずとクリエイティブになり、「思い」があふれて「個性」がにじみ出てきます。

「個性を発揮すること」は、とても楽しく捨てがたい喜びです。

Kさんの子供椅子、昨日完成しました。

大変お疲れさまでした。また、ご紹介させて頂きます。


<北九州市、女性>




サイドテーブル

サイドテーブルのローポジション

こちらは、サイドテーブルです。

ソファーの横に置いたり、椅子の横に置いたり、

暖か~いコーヒー、本や携帯が並ぶのでしょうか。


サイドテーブルのハイポジション

実は、高さが2段に調整できます。

先ほどの画像が、テーブルトップの位置が低い方で、こちらの画像が高い方です。


ところで、下の3角形のところは、とても難しく、うまくできるかな?

サイドテーブルの脚部


ホゾ穴は、

穴を開ける機械(角ノミ盤)に、「斜めに穴を開ける道具」セットして、穴を開けます。


サイドテーブルの脚の穴開け

「斜めに穴を開ける道具」は手作りですが、これが正確に加工できるかどうかも、試作の際に確認します。


サイドテーブルで使う接ぎ手

そして、穴にはめ込んで、

計画通りでよくできていますね。


木工技術は、「自分の創造を具現化」するための大事なツールです。

逆に言えば、目的ではありません。

サイドテーブルの上部と下部のつなぎ

こちらは、高さを変えて2way で使いますが、

上写真のような構造になっています。


2つの高さの位置変更はスムーズに行くだろうか?

フックのところは、強度不足で割れないか?

などをチェックします。


完成が楽しみです。


<北九州市、男性>



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試作は、時間(受講料)と材料費が、かかります。

試作せずに、直接、本番で作り、臨機応変に対応して作ることもできるのですが、

やはり、皆さん、どうせ作るなら完璧な形で自分の思いを具現化したいと願います。

それで、試作をします。

場合によっては、軽微なことも、こだわりぬきます。


試作をするということはコストが余分にかかるわけですが、

試作をされる方は、そんなことは百も承知なことで、

それを判ったうえで、自分にとってそれよりも大切なことを求められます。


私の教室では、「コストを下げて家具や小物などの成果物を、いち早く手に入れる」

という感覚の人は、少ないかもしれません。


むしろ、

日々を忘れて時間を気にせず、制作そのものを楽しむ。

オリジナル作品で個性を発揮して、自分の思いを具現化する。

プレゼントする相手の人の顔を浮かべながら作る。

などと、「無形」のものに価値をおかれている方が多いかもしれません。


但し、人の価値観は皆それぞれで、何が正しいとかありません。

私は、受講生の方の好き~な方法で、作品作りにアプローチして頂ければ、

それで嬉しいです。





◆木の家具工房「メープルモデューロ」
Tel:093-342-9165