今日は、試作品を二つご紹介します。
二つともオリジナル作品です。
オリジナル作品は、作るのにとても汗をかきます。
自分でいろいろと創造を膨らませながら、
楽しくはあるのですが、やはり、生みの苦しみを伴う汗のかかる作業です。
平面のデザインが完成しても、
作ってみたら、実際の姿は、どういう感じなんだろう?
そして、ここの強度、だいじょうぶか?
また、この部分の作り方、どうしよう?
などと、不安が付きまといます。
試作品を作る目的は、最初、自分が思ういろいろなイメージと、
完成予定品とのギャップを埋める作業でもあります。
子供椅子
カッコイイ
このまま大きくして、大人用してはどうかなあ~♪
Kさん、創造は膨らみます。
背もたれの、位置決め。
上と下の背もたれの位置を変えて、最適な間隔を探します。
上写真は座面。
座面の前のでっぱりはどこまで出す?
横のでっぱりは?
試行錯誤が続き、あれこれと悩むことが尽きません。
楽しくもあり、苦しくもあり。
こういう作業をしていると
、人はおのずとクリエイティブになり、「思い」があふれて「個性」がにじみ出てきます。
「個性を発揮すること」は、とても楽しく捨てがたい喜びです。
Kさんの子供椅子、昨日完成しました。
大変お疲れさまでした。また、ご紹介させて頂きます。
<北九州市、女性>
サイドテーブル
こちらは、サイドテーブルです。
ソファーの横に置いたり、椅子の横に置いたり、
暖か~いコーヒー、本や携帯が並ぶのでしょうか。
実は、高さが2段に調整できます。
先ほどの画像が、テーブルトップの位置が低い方で、こちらの画像が高い方です。
ところで、下の3角形のところは、とても難しく、うまくできるかな?
ホゾ穴は、
穴を開ける機械(角ノミ盤)に、「斜めに穴を開ける道具」セットして、穴を開けます。
「斜めに穴を開ける道具」は手作りですが、これが正確に加工できるかどうかも、試作の際に確認します。
そして、穴にはめ込んで、
計画通りでよくできていますね。
木工技術は、「自分の創造を具現化」するための大事なツールです。
逆に言えば、目的ではありません。
こちらは、高さを変えて2way で使いますが、
上写真のような構造になっています。
2つの高さの位置変更はスムーズに行くだろうか?
フックのところは、強度不足で割れないか?
などをチェックします。
完成が楽しみです。
<北九州市、男性>
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試作は、時間(受講料)と材料費が、かかります。
試作せずに、直接、本番で作り、臨機応変に対応して作ることもできるのですが、
やはり、皆さん、どうせ作るなら完璧な形で自分の思いを具現化したいと願います。
それで、試作をします。
場合によっては、軽微なことも、こだわりぬきます。
試作をするということはコストが余分にかかるわけですが、
試作をされる方は、そんなことは百も承知なことで、
それを判ったうえで、自分にとってそれよりも大切なことを求められます。
私の教室では、「コストを下げて家具や小物などの成果物を、いち早く手に入れる」
という感覚の人は、少ないかもしれません。
むしろ、
日々を忘れて時間を気にせず、制作そのものを楽しむ。
オリジナル作品で個性を発揮して、自分の思いを具現化する。
プレゼントする相手の人の顔を浮かべながら作る。
などと、「無形」のものに価値をおかれている方が多いかもしれません。
但し、人の価値観は皆それぞれで、何が正しいとかありません。
私は、受講生の方の好き~な方法で、作品作りにアプローチして頂ければ、
それで嬉しいです。