2024年新年、木に触れて匂って癒されて

2024年新年、木に触れて癒されて

木工教室ブログ:2024/1/12

2024年、新年を迎えました。

本年もよろしくお願いいたします。


現在、教室には、鹿児島県を含む7県からお越し頂いており、

その交通費やお時間などのご負担を考えると、

私は改めて、「教室が行く価値のある場所」であるようにと、襟を正す思いです。

また、昨年9月には、ひと月に75人もいらっしゃって、過去最高のご受講生数となりました。

改めて、感謝申し上げます。


教室が、単に「学びの場」としてだけではなく、

木に触れて匂って癒されて、日々を忘れて没頭でき、

また、受講生の方の個性が発揮できる、そんな素敵な場所になれますようにと思います。




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話は変わりますが、ちょっとショックなことが有りました。

数日前、受講生の方の、お母さまと妹さまがいらっしゃいました。


ちょうど機械室で材料加工をしていた時で、背中側から誰かの声のような…。

「誰?」

機械の音は結構大きく、私が良く聞こえずに、多分、何度か呼ばれたように思いました。

そして、私が機械のスイッチを切ったあと、しんとした静寂の中で、



私は〇〇の母です。


私は、思わず心の中で「あっ」

ずっと気になっておりましたので、来られた理由をお察しいたしました。


その受講生の方は、1年ほど前にお亡くなりになられたとのことでした。

私は2年ほど前、その受講生の方から、「教室に行けない」という主旨のメッセージを

携帯あてに頂いておりました。


1階でしばらくお話をさせて頂いたあと、私は2階の教室をご案内させて頂きました。

2階では、妹さまが、教室内の写真をたくさん撮られておられました。

お姉さまの歩んでこられたその足跡を、記録しておられようにも感じました。


とてもお若くしてお亡くなりになられましたので、

残された方のその心情は、誰でも判るものでもありません。

察しようとしても察しきれません。



そして、私は、何人かと映るご本人の写真を拝見させて頂きましたが、

すばらしく良い笑顔で、

とてもお亡くなりになられたようには感じませんでした。

そして、心配を掛けさせまいとされているようにも感じました。



彼女は、木工の道を模索されていました。

木工といっても、その幅は広く、

家具、器、仏像、欄間、組子、寄木、カトラリー、おもちゃ、…。

「自分のやりたい事」と「それに対する自分の適正」が一致する方向を探しておられました。

そして探している最中でした。

そのために、遠方にも脚を伸ばされておられた様です。

そして、お母さまからお聞きしたのは、

ご体調の悪いなかでも、何かをされようとされていたそうです。



お二人がいらっしゃたのが、3日前でした。

その後何度か、以前、彼女からいただいたメッセージを見返そうとしたのですが、

気持として、いまだにそれを見ることができません。


お母さま、妹さま、わざわざお越しいただき大変ありがとうございました。

心より、ご長女様のご冥福をお祈りいたします。



◆木の家具工房「メープルモデューロ」
Tel:093-342-9165