今週ご紹介するのは、弓矢立て
実際に、弓を立てています。
弓は、真っ黒で、たぶん、漆(うるし)仕上げ。
値段、高そう。
そして、これが、Mさんが作られた、弓矢立て。
そして、弓と同時に、矢を並べると、
こんな感じです。
スペース取らず、コンパクトです。
見た目も上々。
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実は、ここに至るまで、Mさん、結構、大変でした。
弓は、とっても背が高く、台の設計が悪いと、
弓と共に台が倒れる!
となりますので、
これだったら倒れないか?などを予測しながら、
そして、台が大きいと確かに安定するものの、コンパクトにならないし…。
などと思案しながら設計します。
でも本当に台が倒れないかどうかは、作って見なければわからないので、
試作です。
ちょっと、珍しい光景。
「あぜ引きノコ」を使われています。
中央部のみ溝を作りたい場合などに使用します。
通常のノコだと、刃先のラインがストレートなので、うまくスリットが出来ません。
普段、あまり使わないノコです。
12mm合板を使われた試作でしたので、重さによる安定は期待できませんが、
弓と矢の重心が、ほぼ、台の中心部にあるためか、
安定性は、一発OKでした。
ついでに、見た目のデザインも実際に作ってみて良かったか?
これも一発OKです。
さすが、Mさん。
「弓矢の台作り」を生業にし、同じものを幾つも作る方であれば、
このような試作は、当たり前ですが、
1個のためだけに!
こだわりがないと、なかなか出来ません。
そして、試作が終われば、実際の制作です。
仮組みです。
このような、特殊なカタチの仮組みは、直角を出すのが難しいです。
サンディングが終わったところです。
キレイですね。
下写真は、ノコでくさびを作られているところです。
くさびは、通しホゾに使います。
下写真の中央部にホゾが見えますが、そこの溝に、くさびを打ち込みます。
今回、計量化のため、板厚が薄くなっていますが、
通常のホゾ(止めホゾ)を使うと、板厚が薄いため、ホゾの長さが短くなり、強度が維持できませんので、
通しホゾにして、反対側にホゾを貫通させて、くさび打ちです。
Mさん、計画通りにできて、良かったです。
お疲れさまでした
私は、ムカシ水泳部で、
プールの真横が、弓道部の道場で、
時折、袴(はかま)姿で、矢を射っており、
その弓道女子を、見入ってしまったのを思い出します。
静寂のなか、ゆっくりとした動作で、
矢を打とうとするとき、
空気が止まり、
凛(りん)として…、
カッコイイんです!
<北九州市 男性>