今日は、キッチン用の収納ラックのご紹介です。
Mさん、ご自宅で、収納家具が欲しいとのことで、
ご自宅の状況に応じたサイズで、また、ラック内に置くものは、既に決まっていて、
一般的なラックではなく、自分用にジャストフィットしたラックです。
ちなみに中央部のこの部分は、
お手持ちの薬箱をセットされました。
実際には、既にある4つの引出しが入ります。
斜めから見ても、美しいですね。
今回、周囲からは見えにくい部分に設置されることで、
「見栄えは、ほどほどに!」
でしたが、
ぜんぜん「ほどほど」ではなく、美しいです。
無塗装で、スッキリした白っぽさで清潔感があります。
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構造のお話をさせて頂きますと、
本体の4隅のコーナーは、7枚組接ぎでつながれています
とても頑丈な接ぎ手です。
棚は2段あります。
その棚板(たないた)と本体の側板(がわいた)との接合は、ビスケットジョイントにされました。
側板に、ビスケットジョイナーとういう機械で、溝作って、
同じように棚板の木口側にも溝作って、
本体と棚板の間に、下写真のビスケットのようなものを、接着剤を入れて接合されました。
ビスケットは、接着剤の水分を吸収して、ちょっと膨らんで溝にフィットします。
実は、このビスケットジョインター、
教室で使うのは、2回目。
下写真が機械の本体です。
この商品は、20年程前、アメリカのamazon(日本にまだamazonない)にはあるけど海外発送不可で、
やむを得ず、めんどくさい個人輸入で買いました。
手間をかけて購入したけど、結局、あまり使うことはなく、「タンスのこやし」でした。
使わなかった理由は、いろいろあるですが、
適材適所を間違えずに使えば、利用価値の高い道具です。
刃が見えますが、これが回転して、半円形の溝を作ります。
通常は、刃は引っ込んでいて、
本体上のレバー引っ張れば、下写真のような刃が出てきます。
実際には、スッチを入れ、刃を回転させ、
ビスケットジョイナーを材料にあて、レバーを押せば、回転した刃が、一部円形の溝を作ります。
溝に入れるビスケットは大小、3種類から選択します。溝の深さもそれに応じた深さで溝を作ります。
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Mさん、滞りなく完成して良かったです。
通常のよく見るラックから、デザインを自分用にカスマイズ。
注文家具を作っているのと同じです。
といいますか、教室の自由作品はすべてそうですね。
Mさん、大変、お疲れさまでした。
<北九州市 男性>