椅子の座繰り、反り台鉋

椅子が完成!カンナで曲面削り!

木工教室ブログ:2023/1/18

今日は、先日完成したSさんの椅子(選択作品)のご紹介です。

(課題の作品や、選択作品は、ご紹介できたりできなかったりで、
受講生の方で、ご紹介できなかった方、申し訳ございません)

椅子

椅子の座繰り

磨きが良くて、木目が美しいですね。

背もたれのカーブ、座面の彫り込んだときにできる「丸いカーブ」もキレイです。


椅子の仮組

Sさん、仮組みして、いろいろチェックされています。




背もたれのカンナ削り

椅子の背もたれと脚の仮組

「後ろ脚2本」と「背もたれ」の仮組みをされています。

背もたれと後ろ脚をつなぐホゾが、バッチリできているのが確認できれば、

そのあと、背もたれのカーブの成形です。

椅子の背もたれを反り台カンナで削る

バンドソーで荒切断した後、反り台カンナで削って仕上げます。



座面の彫り込み(座繰り:ざぐり)

椅子の座面の座繰りのサンドペーパーで仕上げる

Sさん、削りが終わって磨かれています。

ほんとは、磨く前に。カンナで削られているのですが、写真取り忘れました。

すいません。

四方反り鉋

座面の彫りこみは、上の写真のような、平ぺったいカンナではなく、反った形をしたカンナ(四方反り鉋:しほうそりかんな)を使います。


数種類の四方反り鉋

いろいろな大きさのがあります。

5ケのうち右から2番目、3番目は、私が、平カンナを改造したものです。

用途に応じて使い分けしています。


ムカシ、「ビジネス木工にとって手加工は悪!」

手加工を減らすことによって、トータルの製作時間が短くなる!

そんなことばかり考えていたため、

座繰りを、機械で何とかならないものかいろいろチャレンジしました。

でも、

最終の仕上げは、このカンナには勝てませんでした。

「一周回って、元に戻って…」ガッカリしたのを思い出します。

個人工房レベルでは、このカンナ達が、クオリティー高く「最速」で仕上げられる道具かもしれません。


平カンナから反り台カンナへの変形は、刃の研ぎが中級以上の方であれば、教室2Fの設備で2時間程度でできます。



隅木をつけています

隅木

実は、Sさんの作品、上のような「隅木:すみき」なるものが付いています。

椅子本体の4つのコーナーのところに取り付けています

隅木の取り付けノイラスト

3方向から木ネジを入れて、椅子の強度を上げます。

Sさん、上手に完成できて、良かったです。


<北九州市 男性>


◆木の家具工房「メープルモデューロ」
Tel:093-342-9165