今日は、先日完成したSさんの椅子(選択作品)のご紹介です。
(課題の作品や、選択作品は、ご紹介できたりできなかったりで、
受講生の方で、ご紹介できなかった方、申し訳ございません)
磨きが良くて、木目が美しいですね。
背もたれのカーブ、座面の彫り込んだときにできる「丸いカーブ」もキレイです。
Sさん、仮組みして、いろいろチェックされています。
背もたれのカンナ削り
「後ろ脚2本」と「背もたれ」の仮組みをされています。
背もたれと後ろ脚をつなぐホゾが、バッチリできているのが確認できれば、
そのあと、背もたれのカーブの成形です。
バンドソーで荒切断した後、反り台カンナで削って仕上げます。
座面の彫り込み(座繰り:ざぐり)
Sさん、削りが終わって磨かれています。
ほんとは、磨く前に。カンナで削られているのですが、写真取り忘れました。
すいません。
座面の彫りこみは、上の写真のような、平ぺったいカンナではなく、反った形をしたカンナ(四方反り鉋:しほうそりかんな)を使います。
いろいろな大きさのがあります。
5ケのうち右から2番目、3番目は、私が、平カンナを改造したものです。
用途に応じて使い分けしています。
ムカシ、「ビジネス木工にとって手加工は悪!」
手加工を減らすことによって、トータルの製作時間が短くなる!
そんなことばかり考えていたため、
座繰りを、機械で何とかならないものかいろいろチャレンジしました。
でも、
最終の仕上げは、このカンナには勝てませんでした。
「一周回って、元に戻って…」ガッカリしたのを思い出します。
個人工房レベルでは、このカンナ達が、クオリティー高く「最速」で仕上げられる道具かもしれません。
平カンナから反り台カンナへの変形は、刃の研ぎが中級以上の方であれば、教室2Fの設備で2時間程度でできます。
隅木をつけています
実は、Sさんの作品、上のような「隅木:すみき」なるものが付いています。
椅子本体の4つのコーナーのところに取り付けています
3方向から木ネジを入れて、椅子の強度を上げます。
Sさん、上手に完成できて、良かったです。
<北九州市 男性>