石鹸塗装(ソープフィニッシュ)の椅子

石鹸塗装(ソープフィニッシュ)の椅子

木工教室ブログ:2022/4/28

石鹸塗装(ソープフィニッシュ)の椅子


イイですね。

Oさん、家具基礎コース修了後の1作品目です。

写真では判りにくいですが、木と木はピターッと密着し、

部品と部品の直角も、妥協することなく、かなり厳格に作られています。



シートウィービング


いつものことなのですが、

ひもの編み込みは、締めれば締めるほど、終盤あたりが大変になってきます。


力が優位な男性はまだしも、女性は結構大変で、

さらに細身のOさん。


「最後、手伝いますので!」とお話していたのですが、

結局、すべてご自身で。

1本、1本丁寧に、ゆっくり、しっかり、編み込んでおられました。



石鹸塗装(ソープフィニッシュ)のスツール


塗装は、石鹸塗装(ソープフィニッシュ)

この作品は選択作品で、通常、オイル仕上げなのですが、



私のミスで、

「今から編みですね!」

と私がお話したのがきっかけで…、

編み込みを開始した後に、塗装忘れに気づき


Oさん、大変、申し訳ございません。


結果、編み込み後に塗装となるのですが、

オイルを塗ると、オイルは「黄変」と言って、

経年で黄色みを帯びてきて、…。

オイルの黄変に伴う色変化


上写真は、見本作品ですが、オイルの黄変以外に、木の焼けと多少の汚れで、

製作から8年くらいでしょうか、当初のメープルの白さが、

写真のような色に変わります。



今回、オイルを塗ると、時が経ち、

編み込み付近で、塗ったところ塗ってないところで、

微妙な色違いが見えそうで、…。



結局、石鹸塗装(ソープフィニッシュ)をご提案させて頂きました。

ソープフィニッシュは、経年で、色違いがあまり出ません。


石鹸の油分が、オイルと同じように膜を作り木を保護してくれます。

しみや汚れが、やや目立ちやすいですが、

実際、北欧の名作の椅子によく使われています。

当教室のウィンザーチェアコースにも使用しています。



結果的に、メープルの生地をそのまま生かした仕上げとなって…。

むしろこちらの方がいいか?



<北九州市、女性>



◆木の家具工房「メープルモデューロ」
Tel:093-341-0838