■「理屈の理解」→「体で体得」と「そのチェック」の繰り返し
カンナの削りやノコ、ノミなどの技能的なものは、「体で体得」↔「理屈の理解」↔「講師のチェック」を繰り返していけば、効率的に正しく上達できます。
「見て覚えろ」の時代にはあまりなかったことかもしれません。
理屈といっても、ムツカシイ理屈はあまりありません。
■たくさんの「技能・知識」を「計画的に」学ぶ
知り合いの陶芸家の方がおっしゃっていました。「家具は陶芸とまったく違う」。それは、良し悪しのことではなく、一つの作品を作るためのアプローチの方法が違うようです。
家具は、陶芸などと異なり、たった一つの作品を作るだけでも、カンナ、ノコ、ノミなどの「技能」、木の伸縮の知識や家具構造などの「知識」など求められるものが、とても幅広く、その
裾野がとても広いです。
これを、漠然と作品を作るだけでは、なかなか上達しません。たくさんの技能や知識を、優先順位のなかで「計画的に」「漏れなく」学んでいくことが大切です。
■お教えする側に求められること
このような、幅広い内容をお教えするためには、お教えする側の準備が必要ですが、 教室は学校と異なり、受講日数が少なく、受講生の方の進捗が皆さんバラバラで、ざっくりしたプランでは、不十分な指導しかできません。(マンツーマンなら別なのですが)
このため、
何をどの順番でどのようにお教えするのかが、事前に整理されていることが必要となるのですが、日本の職人の技術伝承は、口伝(口で伝える)で、教えるための文章化があまり進んでいないようです。
結果的に、
オリジナルのカリキュラムとテキスト、講師の説明・技術チェックなどでご対応させて頂いています。
■作業のやり方のくせはなかなか抜けない
受講生の方のなかには、木工経験者(趣味、仕事)の方がいらっしゃいますが、自分なりのやり方や、最初に学んだやり方はなかなか変えられず、「すりこみ」に近いものを感じます。趣味の木工は楽しむのが目的ですので、何ら問題ないと思います。
しかし、
一旦に身に着いた作品の品質レベルは、それ以下に落とすことはできても、逆はとてもムツカシイようです。初めての学びの場所は大切だと思います。
■ご自身のレベルで、ご自身のペースで
実際の教室では、皆さまの求める技術レベルはさまざまで、ご希望のレベルに合わせてお進め致します。また、進めるペースは、受講生の方に合わせさせて頂いております。楽しく進めていければと存じます。