ブログではオリジナル作品のご紹介が中心ですが、
実は、すでに完成しているのにまだご紹介できていないオリジナル作品が、7 点もありまして…。
少しずつ公開していけるよう、がんばります〜
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■本日は、ディスプレイ用ガラスキャビネットのご紹介です。
あまり知られていないのですが、
ガラスキャビネットづくりで厄介なのは、内部を見せるために使うガラス板(またはアクリル板)の扱いです。
万が一割れてしまった場合でも、必ず交換できる構造にしておくことが欠かせません。
これが交換できない構造だと、ガラスが割れただけで作品そのものが役目を終え、廃棄されてしまうこともあります。
ちょっと切ない話です。(._.)
貴重な木材を使っているからこそ、できる限り長く使い続けられる設計にしたいところです。
しかし一方で、交換可能な構造にすると、どうしても複雑になり、見た目もやや武骨になりがちです。
扉部分は問題ないのですが、悩ましいのは側面です。
側面は、正面から覗き込んだ際に内部がよく見えるため、
・ガラスを固定する押し縁やネジが目立ってしまったり、
・棚板を支える棚ダボのスペースを確保するために、木部が太くなってしまったり…。
木部が太くなると透明部分の面積が減り、全体が
少し重たい印象に…。
ガラスキャビネットは一見シンプルに見えますが、
実は非常に繊細な設計が求められる家具です。
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■そして、Iさんの作品です。
立ち姿が美しいですね。
脚の長さ、ガラス面の大きさ、木の太さなど、全体のバランスが絶妙で、
「軽やかさ」と「安定感」を感じます。
扉を開けたところです。
余計な装飾がなく、木の質感とガラスの透明感が際立っています。
清潔感さえ感じられる、「静かな美しさ」ですね
天板には、カンナで削りだした約45度の飾り面を作られています。
ガラスの収まり、かまちの直線性、扉の面合わせもピッタリで、
Iさんの丁寧な加工と慎重な組み立てが伝わってきます。
棚板は強化ガラスで3段。
ガラスを受ける棚ダボ(金属)には、透明の樹脂カバーが巻いてあり、ガラスを優しく受け止めます。
そして、冒頭にお話した、ガラスの交換をどうやってするか?ですが、
今回の方式は、
写真でIさんが握っておられる部品(横かまち)を接着せず取り外しが可能なようにしており、
必要に応じて、上からガラスが出し入れできる構造です。
えッ、接着しないと両端が開いたり、ガタついたりしない?
写真は天板を正面の下から覗いたところですが、
横かまちに代わりをする部品が左右に1本ずつ入っているのが見えますでしょうか?
これはホゾ組で接着されており、横かまちの役割を果たしてくれますので問題ありません。
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そして、白っぽい部品が8個ありますが、これはコマと言って。本体と天板を接続してくれると同時に
天板の伸縮を吸収してくれる部品です。無垢材家具の本格的な仕様です。
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取っ手は市販品をご利用されました。シンプルな取っ手ですね。
蝶番取り付けもバッチリです。
前脚の幅は、扉を納めたり、棚ダボをを打つスペースが必要となりますので、どうして板の幅が必要になります。
そのまま脚にすると太く感じるので、細くされています。
このレベルの精度でガラスキャビネットを作れるのは、 相当な技術と計画性が身についている証拠だと思います。
「家具として成立している」だけでなく、「作品としての品格」さえ感じます。
Iさん、大変お疲れさまでした。
素敵に出来上がって私も嬉しいです!
<北九州市、女性>
Iさん、ガラスキャビネットを作られる途中で、これをつくられました。
(Iさん、よく脱線されます。問題ありません。教室アルアルです。皆さん、どうぞお好きに)
これは、ひっくり返して壁などに固定しておくと、中に猫が入ります。
下から見ると、肉球が…、なるほど、そういうことですね。
上ののネコハウスはIさんの作った作品ですが、
今回の部品はこの時に使った余りで作られました。
板材は、シナランバーコア合板18mmに、2.5mmブラックウォルナット合板を貼り付けたもの。
板材の切断面は見た目が悪いので、
ブラックウォルナットの1mmの無垢材を貼り付けています。