今日は、月曜日に完成した選択作品のご紹介です。
この学習机は、家具基礎コースを修了すれば、制作可能です。
但し、これを作られたIさんは、マスターコースの手加工、機械加工も修了されていますので、製材から矧ぎ(幅広の板にするため板と板を接ぐこと)なども、ぜんぶご自分で!
反りのあるザラザラの荒い木材から、…、最後の塗装まで。
本職の人と同じことをやっていきます。デザインが当工房のオリジナルですので、個人工房の方と違うのはそこくらい。
それにしても、良くできています。
仕上げに隙がなくキレイ!
千切り(ちぎり)?
下の写真で、黒い蝶みたいなのが2つありますが、左側の蝶の中央部に割れが入っているのがわかりますでしょうか。
千切りは、この割れの広がりを抑えるためのものになります。
当初、教室では、板と板とを接ぐ(矧ぎ)が終わって、機械で外周を切断しようとしたとき、微妙な割れが!
Iさんと話しておりました。
「この割れ、切落せるかな?」「オッ!だいじょうぶそうだ!」
その時は、割れは切落していました。
ところが、コロナ休みの時、Iさんからご連絡があり、
「割れが進行している…」「アチャー!」
そして、Iさん「千切りを入れたい!自宅でやってみる」とのことで…。
ご自宅に機械を持っておられるので、適当なJIGを作り、ダミーの千切りをつくられ、溝を掘り…。
私は私で、千切りの材料を探して、…。
チェリーとコントラストが欲しいけど、手持ちの黒檀は厚みが足りない、結局、鉄刀木(タガヤサン)を、Iさんへ郵送。
千切りは電子レンジで軽くチン!などのやり取りもさせて頂いて、
元を正せば、私がお出しした材料が悪い!
申し訳ございません。
でも、結果、とってもオッサレ~になっております。
Iさん、ピンチをチャンスに変えて頂いて、ありがとうございます。
なかなか、イイ感じです。
手作り
取っ手も手作り。
引き出しで使っている接手、「包みアリ組み接ぎ」こちらも手作り。量産では作れないタイプの「包みアリ組み接ぎ」。
Iさん、今回の作品、お孫さん用とのことで。そして、これが2台目。
よく、ブログで書いていますが、
Iさんが作られた机、お子さんが成長して大きくなった時、
手間暇かけて作ったIさんのお心遣いに、
気持ちがホッコリ!幸せな気分に…。
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選択作品コース、山口県宇部市、男性>